ばんえい競馬の再生に想うこと

6月4日の日経MJを見ていて驚いたことがありました。
1953年に、北海道の帯広、旭川、北見、岩見沢の4市で始まったばんえい競馬でしたが、バブル景気の後には低迷が続きました。一時は存続の危機も危ぶまれたことから、2007年度に民間企業の支援を得て、帯広市だけで開催するようになりました。
約10年前のこの出来事だけは記憶していたので、苦戦しているのだろうなと思いきや、2017年度の馬券発行による売上高は前年度比36%増の219億円と4年連続で過去最高を更新したとのことです。
そこには、学者の柏村氏(元帯広畜産大学教授)がばん馬の特別性を研究・普及し、調教師の服部氏が市民の誰もが足を運べる競馬場である「ふれあい動物園」を企画し、インターネットで馬券購入できるようにするなど、様々な立役者がいたことが要因のようです。
なかでも、馬券を買う人だけが顧客なのではなく、その家族や特別なばん馬に触れ合いたい人も重要な顧客であることを認識し、行動を変えてきたことに感銘を受けました。
特に日本では人口減少局面に入っていることからも、マーケットの中でパイを奪い合うだけではなく、マーケットを拡げる工夫が欠かせないという点を教訓にしたいと思います。(M)
(出典:ばんえい競馬ホームページ)

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